5月25日、みやぎNPOプラザで、マネジメント講座「行政職員のためのNPO理解講座」を開催しました。毎年“新年度を迎え、新たにNPOや市民活動支援の担当になった”という行政職員の方々を対象に行っている講座です。
今年は18名の参加者のうち、11名が4月からの担当者。みやぎNPOプラザ館長・大久保朝江が講師を勤め「NPOとは何か?」というNPOの基礎から、「協働について」「NPOの情報をつかむコツ」まで、解説しました。
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【NPOとは?】
Non Profit Organization:民間非営利組織
市民が主体となって、自主的に社会の課題解決に向けて非営利で活動している組織、それがNPOです。国や自治体、企業では扱いにくいニーズに対して、行政の資金不足を補うという観点ではなく、より市民のニーズにあった内容や柔軟性を持った運用を行うことが特徴です。
【協働について】
◎NPOと行政の特色
平等公平を基本とする行政は、少数の市民を対象としたサービスは提供しにくい。
一方、NPOは多様な価値観のもと少数市民を対象とするサービスを迅速に提供しています。しかし、資金面などで課題を抱えていることがあります。
行政とNPO、双方が課題解決に向けて取り組むことで、抜けるサービスが少なくなります。
◎ 協働の概念:協働とは、共に対等な立場で責任も共有しながらことを成すこと。
◎ 協働の目的:人々の生活環境の向上。お互いの特徴を尊重
近年、多くの自治体で取り入れられている「指定管理者制度」。導入にあたっての注意点は「対等な関係」を構築することです。それが協働の第一歩となります。
NPOが提案できないような関係や、意思疎通がうまくいかない「タテ割」の関係であってもいけません。また、施設の設置目的をかなえるために指定管理者に運営を任せるということはお互いが意識するが重要です。
また、どこを目指すか?(目標)を双方が確認することも重要です。目標があることで、その協働事業に対する評価ができます。双方の持ち味を潰すことのないような工夫をしながら、協働を進めていきましょう。
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講座の途中、「交流の時間」を設け、名刺交換やそれぞれの地域の取り組みや現状の情報交換を行いました。各地の担当者同士がつながる機会ともなりました。
講座の最後に、講師は「協働に係る課題として、協働相手となるNPOの情報収集に悩む行政側の声を聴きます。情報のリサーチは待ちの状態ではなく、現場に出向いていくことが一番です。皆さんも、”さりげなく”でも構いません、実際にNPOのイベントに参加して、リサーチしてください。」という”願い”が語られました。
それに対して、講座後のアンケートでは「NPOの活動に足を運んでいきたい」という感想も寄せられました。 |