会議や打合せは、NPOにとって欠かせないものです。しかし、話し合いが進まない、時間内にまとまらない、決まらない…等々、会議についての悩みを抱える団体も多いのではないでしょうか。
そこで(特活)日本ファシリテーション協会会長の徳田太郎氏を講師に迎え、会議をうまく進めるための技術のひとつであるファシリテーショングラフィックを学びました。
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【ファシリテーショングラフィックとは】
話し合いの流れを参加者に見えるように、書いて記録すること。ホワイトボードや模造紙などを参加者から見える位置に設置し、話し合いの内容を、文字や矢印、図や絵などを使って書いていく。
【ファシリテーショングラフィックのポイント】
(1)皆の見えるところに書く
(2)皆に見えるように書く
(3)リアルタイム(同時進行)で書く
《何のために?》
言葉は発した途端に消えてしまう。時間が経つと参加者は発言内容を忘れてしまうため、「言った」「言わない」の争いや議論の堂々巡りが起こり、議論が噛み合わなくなってしまう。これを目に見える状態に保つことで、議論が噛み合いやすくなり、ものごとが決まりやすくなる。
【ワンポイントアドバイス】
○会議が始まる前に、ホワイトボードに以下のことを書いておくことが大切。
(1)「今、何を話し合うべきか」をタイトルとして見えるところに書いておく
(2)持ち時間・時間配分を書いておく
これにより参加者全員が認識を共有でき、会議の効率化と質の向上につながる。タイトルは抽象的なことばでなく、具体的な言葉にすること。(例:「店舗の移転計画」ではなく「どんな立地条件のところに移転するか」のように書く)
○話し合いに記録が追いつかない場合は、一時話をストップしてもらったり、もう一度発言してもらうとよい。
○自分の話ばかりする人がいれば、書記を頼むのもひとつの方法。書いている間は話しにくい上、人の話をよく聞かなければ書けないので、自分と会議の関わりに気付くきっかけになるかもしれない。
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