3月末で決算期を迎え、いよいよこれから決算書作成という団体も多いこの時期。今年度最後の税務会計講座では、決算書を正確かつスムーズに作成するポイントを学んだ。
決算書をスムーズに作成する大きなポイントはスケジュールをきちんと立てること。決算書類を作成し、監査を受け、総会を開催し、その後の資料提出等までの作業をスケジュールに従って進めていく。こうすることで、見落としやモレを防ぎ、スムーズに決算書を作成することができる。
次のポイントは期末に必ず現金を数えること。現金出納帳と現金残高が合っているかを確認し、代表や理事の承認をもらう必要がある。また、預金出納帳と期末の通帳残高が合っているかの確認も必要である。
そしていよいよ収支計算書作成。雛形にはめ込み、収入と支出の内容がよく分かるように工夫して記載していく。次は財産目録の作成。財産目録は貸借対照表の内容を詳しく示したものなので、財産目録ができれば貸借対照表も作成しやすい。最後に検算をして間違いがないか確認する。
また、NPO法人の場合は、事業の区分経理に注意しなければならない。NPO法でいう非収益事業と収益事業、法人税法上の非収益事業と収益事業(いわゆる33業種に該当する事業)にしっかりと区分経理をする必要がある。
決算書類が出来上がったら、もう一度確認が必要。収支計算書、財産目録、貸借対照表のチェックリストと突合せ、誤りがないかを確認し、修正する。
NPO法人の場合、所轄庁の雛形に沿って決算書類を作成することが多い。しかし、これはあくまでも参考の雛形。「決算書は見やすく分かりやすく作ること。そしてどんな活動をしているかを伝えられる決算書にすることが大切」と講師の成田さん。また、「他団体の決算書を見てみることも、とても勉強になりますよ。」とアドバイスをいただいた。
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