第4回税務会計講座
 NPOのための会計初級編その1〜帳簿をつける〜


 ●講師:平野 由紀子さん(税理士)
 ●日時:2006.7/13(木) 13:00〜16:00

 



【講座内容】
1 経理担当者の心得など
2 会計業務の流れと注意点
3 ワーク 仕訳から貸借対照表作成まで

 簿記には単式簿記と複式簿記がある。単式簿記は予算が先にあり、あとは支出を順番に記録し収支残高を把握するものである。それに対し複式簿記とは、現金の増減の結果に加え、どのような取引をして現金が増減したのかという原因も記録していくものである。そして一定期間内に発生した取引を集計すると損益計算書と貸借対照表が作成できるように考えられている。

 NPO法人は所轄庁に収支計算書と貸借対照表、財産目録を提出しなければならない。収支計算書は、企業会計でいういわゆる損益計算書にあたるものである。NPO法人に複式簿記が求められるのもこれらによるところが大きい。

 では、これらの会計書類は何を表すものなのか。収支計算書は、事業体のある一定期間(会計期間)の全ての収入と支出を項目ごとに明らかにし、収支差額を算出した計算書。また、貸借対照表は事業体がある一時点(決算日)において保有する資産、支払うべき負債などを1つにまとめ記載した計算書で、一定時点における財政状態を明らかにしたものである。そして財産目録とは、期末時点で事業体が所有しているすべての資産及び負債を具体的にその種類、数量、価額を付して記載した書類である。
これらを正しく作成するには、ひとつひとつの取引を正確に記録していかねばならない。作成までの流れを簡単に整理すると、全ての取引を日付順にまとめて記入する「仕訳帳」に記録した後、勘定科目別にまとめるため「総勘定元帳」へ転記。そして仕訳が正しく総勘定元帳へ転記されているか「試算表」で確認した後、収支計算書や貸借対照表などの財務諸表作成となる。

 講座では、現金出納帳の記帳や元帳への転記のワークを行い、財務諸表作成までの一連の流れを実践した。「会計は、一朝一夕に理解しできるようにはなりません。日々の経験と訓練の積み重ねが何よりも大事です。」と講師の平野さん。スムーズな会計処理のため、証憑書類などの会計書類だけでなく、議事録や契約書、団体設立などの管理運営関係の書類なども整理しておくことが欠かせないとのこと。会計担当者は『正確さを保つ』『秘密保持』『裁量の範囲を守る』などのことを常に心がけておくべきという話しがあった。


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