第9回人材育成講座

 NPOのための会議の上手な進め方


 ●講師:波多野 卓司さん(経営コンサルタント波多野事務所 代表) 
 ●日時:2006.12/6(水) 18:30〜20:30


 




 日々の活動のための会議,理事会での会議・・・など,いろいろな場面で会議をすることがあると思います。しかしながら,「ウチの会議って,時間にルーズで,困っています。何か良い方法はないですか?」「意見が出ないのですが,会議をスムーズに進める方法って,ないですか?」という声が聞こえてくることもあります。今回は,ちょっとした工夫で,会議をより効率的に,効果的に会議を進めるコツを学びました。
 
 会議の進め方は,会議の内容によって運び方が違ってきます。例えば,(現状の報告を兼ね)課題を探し,それに対して対策を考える会議では,ステップ設計型の会議が有効です。
  目標を設定し,時間を割り振り, ステップ@現状把握,ステップA原因追求,ステップB解決のための対策を検討するという手順を踏むことで,効率的な話し合いを持ち,集中的にアイディアなどを出し合います。特に話し合い取れる時間の少ない団体におススメです。
 毎回,会議が長時間にわたる場合は,会議での「決議事項」という目標が明確になっていますか?実りある有意義な会議にするためにも決議事項を参加者に明確にすることが大切です。その上で話し合う時間を守りながら進めるようにすると,ダラダラと時間の過ぎる会議は改善されます。

 他には,事業計画など団体にとって「出来ること」や「やらなければいけないこと」など,会議の参加者が情報を共有しながら進めるような案件のときは, ホワイトボードや模造紙を準備します。 出席者全員から意見を吸い上げます。ホワイトボードなどに出た意見を全て記入します。この手法は,その会議に参加している人が共通の情報を共有できるというメリットがあります。
 このときの注意事項は,意見に対して批判や評価をせず,聞き出す人(ファシリテーター)や記入する人の意見を入れず,発言通りの意見をホワイトボードなどに書き出すことです。発言通りに書き出すということは,発言した人をこの会議で認知していることになります。参加者は,認知されると会議に対して積極的に関わろうという心理がはたらくそうです。従って,発言は会議参加者全員にしてもらいます。
ホワイトボードなどに書き出した意見をグルーピング(集約)していきます。4〜6つくらいのグループに集約したら次は統合し文章を作成します。 
 ここまで作業をしたら,「一文に統合」して表現します。会議の最後は,必ず振り返りをし,決まったこと,宿題として残ったことなど,確認をし,参加者で情報共有をすることが大切です。

 会議の進め方で一番重要なのは,会議を進める進行役・ファシリテーターの役割です。ファシリテーターは“意見”や“結論”を言わない人に限ります。会議がスムーズに進まないで悩んでいる団体の皆さん,今日の会議はファシリテーター(進行役)を代えてみましょう!


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