NPOにとって総会とは、1年の活動を振り返り、これからの活動を会員の総意で決める合意形成の場として、とても重要です。また、決議された事項を市民に情報公開することで、団体はさらに信頼を得ることに繋がります。
今年度初となる今月のマネジメント講座では、大久保 朝江さん(NPO法人杜の伝言板ゆるる 代表理事)を講師に総会の基本的な捉え方から、充実した内容の資料作り、開催時の注意点まで、詳しく学びました。
まずはスケジュールを決め、開催までの流れを確認します。総会の日程が決まり会場を押さえたら、出来るだけ早くニュースレターやHPでお知らせします。そして監査を実施し、事業報告及び決算、事業計画及び予算の案を作成し、理事会を開催。総会開催のお知らせは1週間前にしますが、委任状の返信を考慮し、より以前の告知が望ましいようです。そして同時に議案書を提出し、出席予定数が4分の3以上かを確認します。
そして準備する書類について。事業報告書は、ひな形だけでは団体の実態は何も分かりません。総会・理事会・事務局会議の内容など、運営に関する事項がとても重要です。スタッフの人数、会員の名簿も添付します。また、活動に関する事項も、ニュースレターの発行、それ以外の情報発信、講座内容、研修、委員会での提言講師派遣、相談対応件数、寄付〜還元の流れを細かく記載すれば、1ページなどでは収まりきらず、組織が理解できる内容になります。
開催手順についての説明では、議長選出の重要性が説かれました。誰でも会員になれるため、総会の内容が左右されます。
そして報告及び手続きでは、様々な事項変更の届出の必要性の有無や、法務局での登記についてを学習しました。 また3月31日に制定された、宮城県における「特定非営利活動促進法の運用方針」についての説明もありました。
参加者からは、「総会について、よく理解できた。初めて総会を開催する者にも、分かりやすかった」「総会は、市民へ公開するメッセージ・活動を知ってもらうきっかけ、という本来の意義がよくわかった」「自分たちの活動を輝かせるような議事提案の重要性がよくわかった」などの感想を頂き、ひとつひとつの作業の再発見ができたようでした。
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