2月20日、NPOマネジメント講座「活動資金を得るための企画書とは」を開催しました。
講師に(株)ファンドレックスの鵜尾雅隆氏をお迎えし、“助成金獲得”をメインテーマに、獲得に至る過程から獲得後のフォローアップまでを講義していただきました。2人1組になってのワークショップを随所に挟みながらの進行は、団体間の交流にもなり、大変好評でした。
まず、企画段階で重要なことは、自分たちの団体が何を実現したいのかをはっきりとさせ、たとえ助成金がなくとも、絶対に実現したい!という企画を立てること。また、これまでの活動からステップアップする企画にすることで、シナジー感(相乗効果)の構築を狙います。
そこから、企画した活動にマッチする助成金を調べます。助成の金額や期間、助成条件など、プログラムの内容をしっかりと確認しておきましょう。自分たちの団体を良く知ってもらう為、助成団体の開催するセミナーや説明会に積極的に参加して交流を図るなど、戦略的に関係を深めることも有効です。
魅力的な企画書を作るには、
★ニーズや目的の具体的な数字を提示したり、計画の6W2H(誰が、誰に、どこに、何を、なぜ、いつ、どのように、どれだけ)をはっきりと記載し、「信頼性」を高めること
★過去の経験や団体の持つ専門的能力、現実的な予算計画などをしっかりと提示して、「実現性」を高めること
★小規模な団体の場合は、理事会のガバナンスや財務管理の体制などをアピールし、「信用力」を補完すること
★助成期間終了後の「発展性」や展望までを提示すること
★そして、NPOにとって最大の資源である「夢」を語り、団体の気持ちや熱意を伝えること
などが重要です。
加えて、相手に語りかけるような表現にしたり、図や矢印を活用して、読ませるよりも「見せる」作りにするなどの工夫をすれば、以上の要素がさらに伝わりやすくなります。
最も大切なのは、審査の結果に関わらず、その機会を活かすことです。助成団体によっては、落ちた理由を教えてくれる所もあるので、コミュニケーションを取りながら、企画力の向上を目指しましましょう。「プロセス(過程)」を大切にすることが、助成金を含むファンドレイジングの本質です。
助成金では大きな金額がまとめて入り、団体の信用力も高めてくれますが、継続性の約束はないので、依存しすぎるのは禁物です。
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