「震災の影響で、資金難におちいっている」「復興支援活動をしたいが、持ち出しばかりでは続かない」そんなNPOのニーズに応えるように、震災関連の助成金が急増しています。
しかし、やみくもに申請しても良い結果は得られません。この講座では、さまざまな助成団体の審査員を務める大久保朝江さんを講師に迎え、審査員の立場から見た助成金申請のポイントを学びました。
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【申請書を書くときのポイント】
審査員が申請書を読んだだけで理解できるよう、客観的でわかりやすい書き方を心がけること。
団体概要は安直に書いてしまうことが多いが、審査員の信頼を得られるかどうかが決まる重要な項目だ。組織としての実績や運営体制を、具体的に記入してアピールしよう。
応募目的や事業計画は、その事業の必要性や有効性を訴えるもの。「どんな課題があり」「誰を対象として」「どう変わってほしい」のか、そのために「どんなことをしたい」のかを具体的に伝えよう。
【申請書に盛り込むと効果的な事項】
申請した事業を実施した結果、地域にどのような成果がもたらされるかを書くとよい。これこそ審査員が一番知りたい部分だ。また、事業を実施することが、団体のステップアップにどう繋がるのかも盛り込むとよい。
近年、助成団体はインターネットでの情報発信を非常に重要視している。ブログやホームページがあれば、必ずURLを知らせよう。発信する内容も大切なので、生きた情報を活発に発信しよう。
【申請前に注意すること】
以前から働いている有給スタッフの人件費は、経費として認められない場合が多いので、詳細を確認すること。また、事業実施にスタッフが何名必要か、NPO側が負担金を求められるかどうか等をよく検討して、団体の体力以上の事業を申請してしまわないように気を付けよう。
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今回の参加者は、助成金を申請する予定がある方が大部分でした。講義中は熱心にメモを取る姿が見られ、質疑応答タイムでは、時間いっぱいまで活発に質問が出されました。
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