源泉徴収の対象とされている所得の支払い者は、個人、また会社・協同組合・社団・財団等人格のない法人も、すべて源泉徴収義務者となります。今回の講座では、NPOにとって必要である「給与・退職手当・報酬」に重点を置いて教えていただきました。
<給与所得の源泉徴収>
通勤手当(片道2キロメートル未満はのぞく)、旅費、現物支給(食事や制服支給など)には課税はされません。給与所得者の扶養控除申請書は2箇所以上からの給与の支払いを受けている人は主たる給与の支払い者、1箇所にしか提出できないことになっています。一番多く給与を受けている会社に申請書を提出するのがベストです。控除の対象になるかどうかの判定時期は原則としてその年の12月31日の現状により判定します。6月に亡くなったとしてもその年は扶養親族になります。
<退職所得の源泉徴収>
退職者から「退職所得の受給に関する申告書」の提出を受け、勤続年数などに基づいて退職所得を計算します。退職手当などの金額から退職所得控除額を控除した残額の2分の1に相当する金額に応じて税額を計算し、退職手当などを支払う際にその税額を源泉徴収して納付します。
<報酬・料金などの源泉徴収>
請負的な意味を含み、弁護士・税理士・司法書士などへの報酬、原稿料・講演料などが挙げられます。司法書士への報酬を除き、(支払い金額×10%)の税額計算です。
源泉徴収をした所得税は、支払った月の翌月10日までに納付しなければならないことになっています。納付に遅れたらペナルティが課せられます。一方、源泉徴収は納め過ぎを還付する手続きもあります。年末で忙しい時期ですが、迅速な手続きで納めましょう!
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