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会計講座報告一覧
第2回会計税務講座
これで安心!ミスや不正を防ぐ お金の管理のしくみ
●講師:成田由加里さん(公認会計士・税理士)
●日時:2008.7/9(水) 13:30〜15:30
7月9日に開催された会計講座のテーマは「これで安心!ミスや不正を防ぐお金の管理のしくみ」。講師に公認会計士・税理士として、NPOの分野でもご活躍されている、成田由加里先生をお招きし、お話をして頂きました。
社会的使命の達成が目的のNPOであっても、不正は現実に起こっています。主に管理の不徹底や、内部統制の仕組みの整備不足によって生まれる「不正のチャンス」が原因ですが、そこにはスタッフ不足というNPOの厳しい現実も見られます。
対策としては、
・迅速な帳簿への記帳
・内容と現物とのチェックの徹底
・理事・会計担当者の役割と責任の明確化
などが主なポイント。また、「やらなければならない」という意識をもつことで、これらを業務の一環として定着させることができます。この体制づくりを円滑に進めるために、以下のツールを紹介してくださいました。
「NPO会計日誌」
NPOのためにつくられた現金出納帳。特徴としては、経理印と承認印を押すことで内部統制を強化できることや、金種表を設けることで、現金出納帳と実際の残高を合わせやすくなっていること。見開きで領収書と現金の出し入れが確認できるのも利点のひとつです。
「月次チェックリスト」
ひと月に1回行うことで、姿勢作りの一環となります。
「監事チェックリスト」
上記の体制作りがしっかりと実行されているか、また、理事の不正はないかが確認できます。
業務面では、各職務担当者の権限や責任は明確にされているのか、その法人のミッションに沿った事業を行っているか、助成金は目的の為に正しく使用されているか、などが確認できます。
会計面では、会計及び決算についての責任者は明確にされているか、現預金の出納担当者は明確になっているか、補助金や助成金の対象事業の実施報告は適切に行われているか、などが確認できます。
このチェックリストは、監事の自己診断に用いても良いでしょう。
現金の管理については、スタッフが相互監視、相互牽制する仕組みを整えること、またそれぞれの役割・責任を明確にすることが大切です。その結果、不正を防止し、発生してもすぐに発見できる体制が形成されます。お金の管理にばかり追われていては、他の事業に力を注ぐことができません。体制をしっかりと整え、定着させれば、本来の目的「ミッションの遂行」に全力を注ぐことができるでしょう。
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