今回の講座では、NPO法人の会計の目的と監事の役割を確認することで、日々の会計処理においての大切なポイントを学びました。
○会計とは『説明』すること
★何を?
団体のお金が適切に使われていることを説明
★誰に?
会員や寄付者、所轄庁(社会)に説明
NPO法人は情報を公開することにより、社会的責任を果たし、社会的信用を得る
○監事
運営や会計に関与していない第三者(法人の会員でもよい)が行い、公開する情報の適正性を保証する。
○会計監査
監査では、法人で行っている取引が法令定款に合致した適正なものであるか、またその取引が適切に記録(記帳)されているか、決算書が帳簿をもとに適正に作成されたものであるかをチェックする。外部の目から見て納得できるものかどうか(客観性)が重要である。
○会計監査の視点
(1)内部統制 業務が適切に行われるように、組織、規定、分担、責任と権限等が明確にされ機能しているか。
(2)実在性 財務諸表に計上されている資産・負債が実際に存在し、その金額の価値があるか
(3)網羅性 全ての取引が漏れなく記帳され、財務諸表に反映されているか。
(4)管理保存 契約書や領収証などが見やすく適切に保存されているか。必要な補助簿・台帳が作成されているか。
(5)収支の対応 収入と支出が対応しているか。必要な経過勘定(未収金・未払金・前受金・前払金など)が計上されているか。
(6)継続性 会計処理の方法が毎年継続して採用されているか。(変更には正当な理由が必要)
(7)表示・書式・様式、整合性 帳簿から適切に財務諸表が作成されているか。表示・書式・様式は適切か。
○現金預金は特に問題が発生しやすいので、常に複数の人間が目を通し、不正や誤りを防止する仕組みを作ることが大切になる。これは会計担当者の信頼性の問題ではなく、適切な仕組みは組織のみならず会計担当者をも守ることになる。
会計監査は、総会前に限らず、期中でも業務監査とあわせて行うことをお勧めします!
※今回、講座で使用した「NPO法人の監事の監査チェックリスト」は「NPO会計税務サポートサイト」からダウンロードできます。ぜひご利用ください!!
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