<主催団体のレポート>
基調講演の講師は、(特活)地域福祉サポートちたの松下典子さん。福祉系NPO法人の代表理事を務めていたものの、団体間のネットワークの必要性を感じて代表を退任し、(特活)地域福祉サポートちたを設立。この設立の経緯や、そこに至る強い思いを話していただきました。
印象に残ったのは、「この活動が地域(社会)を変えていくと信じて活動している」という力強い言葉。確かにNPOにはマンパワー不足、資金不足等、越えなくてはいけない問題がたくさんありますが、不足を嘆くよりも、共感した人・組織とつながって、前を向いて進んでいく姿勢が、次の共感者を増やすことになるのでしょう。
「地域福祉サポートちた」とは?
1990年に、愛知県東海市で在宅サービス団体が活動を始めて以来、知多半島では市民互助型在宅福祉活動が活発化。団体間で情報交流が始まり、それをきっかけに「サポートちた」の母体となる「ちた在宅ネット」が1998年5月に誕生。その後、1998年のNPO法施行や介護保険制度導入を機に、各団体が組織化・事業化を進めることになり、そのネットワーク組織として1999年8月に「地域福祉サポートちた」を設立し、12月にNPO法人格を取得。主な活動として、愛知県下の地域福祉にかかわる人材育成やNPOの基盤づくりとネットワークづくり、そして成年後見事業などを行っています。
パネルディスカッションでは、3団体の活動を発表した後、今悩んでいることについて松下さんに質問。それに答えるかたちで、「現場から気づいたことを周りに伝え、仲間と共感し、一緒に考え、やり続ける、言い続ける、見せ続けるという姿勢が大事。社会を変えたいと思ったら、身の丈にあった方法で変えていけば良い。必要だと分かっていても誰もやらないなら、誰かがやらなければならないですよね」と、マネジメントというよりは精神論で締めくくりました。
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